国語教育の危機

 「国語教育の危機」(紅野謙介著・ちくま新書)という本も出版され、文学を軽視して情報処理や実務的な内容を重視する国語教育の改革に警鐘が鳴らされています。読書離れが進み、ゲーム依存が増えている現状を考えたときに、学校教育でも文学を扱わなくなれば、ますます文化が軽薄化していくのではないかと、危惧しています。

 深刻化する環境問題、行き詰る経済という課題を抱えたこの時代、今まで通りの生き方が成り立たなくなっていく時代を生きていかねばならないこれからの世代の人々にとって必要なのは、この人生は何のためにあるのか、使命とは何かを深く考えていくことではないでしょうか?そして、そのためにも、文学を愛する人を学校教育で育てることが大切ではないでしょうか。